第6日目頂上へそして温泉
早朝3時に出発するには2時半に起きなければなりません。昨夜は9時過ぎには眠りに入ったので目覚まし時計さえ正常に動作すれば起きることが出来るでしょう。早朝こんなに早く起きるのは何年ぶりのことでしょうか?体調も分も良好です。これなら何の心配もなく、一人で体内時計も動いてくれると思います。
案の定体内時計が働いて、目覚ましの利用も必要なく清々しい朝を迎えることが出来ました。起きたばかりですから、食欲はそんなにありませんが、今からの活動を考えると少しでも体内に固形物を流し込むのが得策です。周囲には早朝登山をめがけて何人かが既に食事を終えて待機中です。さて、まだ外は暗闇ですが、月明かりを見ることが出来ます。そんな中をヘッドランプに頼りながら行動開始です。道は次第に険しくなって行き、所々鎖やロープがはりめぐされています。昨夜の雨で足元は少し滑りやすくなっていますが、ゆっくり登れば問題はありません。30分も進めば足元にラバンラタの小屋を見ることが出来ます。そして、頂上を目指す登山者のトーチライトがまばらに点滅して同じ方向に進んできます。果たして頂上へな何時に到着できるのでしょうか?ガイドの話によると大体3時間の所要時間ということです。となると、夜明けが6時過ぎですから、ご来光には間に合うことになります。まだまだ時間は十分あります。
5時を過ぎると周囲は明るさを増して来ました。これだと、懐中電灯も必要がありません。と同時に今まで見えなかった山の全容を見ることが出来ました。そして、その巨大さと特殊な形に感嘆の声をあげてしまうのです。道は益々勾配を険しくしていきます。ガイドは慎重に我々の一挙一動を見守りながら前になり後ろになりついてきます。頂上が近くなると展望が開け足取りも軽やかになります。4000メートル付近ですから、富士山の高さをはるかに追い抜いています。幸いに我々には高山病の症状はまだ現れていません。これだと頂上制覇も目前です。でも、瓦礫が多くなってきました。足取りは丁寧に一歩一歩確実に運ばなければなりません。さて、何とか頂上に到着しましたが、まだご来光には時間があるようです。私たちがどうも一番乗りのようでした。小屋から頂上までは2時間15分で到着です。歩いているときは感じなかった寒さが頂上では身にしみてきました。ここはどこにも冷たい夜風を遮る場所がありません。頂上からは暗闇の中を所々町の灯をみることができます。そんな中をじっと震えながら太陽の昇るのを待つばかりです。
待つこと30分、ようやくうっすら雲の中から赤みを帯びた線が走りました。刻々と空の色が変化していきます。東を見ると東シナ海の姿もくっきりと見え始めました。次第に今まで見えなかった周囲の景色もはっきりしました。巨大な岩石の塊が聳え立っている光景を目の前にすると、誰もが感激してしまうことでしょう。6時半にはすっかりと夜が明けてしまいました。私たちが下山を開始してまもなく、昨日から顔見知りになった高校生のグループが頂上を目がけてもう一息のところでふうふうあえぎながらやってきました。彼らは昨夜早く寝付かれなかったのでしょうか?朝の出発が大幅に遅れたようで、列もまばらで早い組と遅い組ではかなりの開きがあります。それでも、元気良く彼らは鼻歌まじりで陽気に登っています。彼らの登りは、登山という深刻な部分は切り捨て、まさしく楽しんでいるかのようです。登りは2時間半でしたが、帰りは2時間足らずで基地に到着です。ここでもう一度朝食を食べてから下山をすることになりました。
登った時には気がつきませんが、下山の時ははっきりとその急勾配を感じることがしばしばあります。今回も同様です。登るときには、とにかく前に進むことで必死になり、気がつかないのですが、帰りの道は余裕があり、そのことを始めて知ることにもなるのです。下りの道は急ぐと足を痛める原因となりますから、出来る限りゆっくりと降りるつもりが、つい急勾配でスピードがついてしまいます。休憩をはさんで降りたのですが、結局3時間で下山です。もう、こうなると足はふらふらです。多分に筋肉が痛んできたようです。まあ温泉にでも入れば回復が早いものと睨んで温泉に直行です。12時過ぎには公園事務所でラフレシアがデザインされた登頂証明書をもらい、他の外人2名と相乗りで温泉に向かいました。
この温泉も同じ国立公園の事務所の管轄になっています。建物や公園としての配置は似たようなものがあります。ここの中心は何といっても温泉です。温泉といっても日本人好みの熱い露天風呂とは異なります。原泉はかなり熱いのですが、地元の人々は私たちのように熱湯風呂は肌にあわないようで、水着姿で生暖かいプールに飛び込んでいます。石鹸の使用も禁止されていますから、単にバスタブの中に浸る程度です。それでも、地元の日帰り観光客などで賑わっていました。タイル張りの浴槽(4~5人用)がいくつも並んでいるのです。早朝3時からの活動は一日を長く感じさせてくれました。今日も満足なる日々ですが、どうも足が重く階段を歩く時には不様な姿になってしまうのであります。
夕方になると、キナバル登山で一緒だった地元の高校生グループもやってきました。彼らは小型のバンを貸しきって移動しています。今日が旅の最終日となり、明日は自宅に帰るとの話です。夜になるとバーベキューパーテーを始めました。彼らの中の一人が誕生日だそうで、にぎやかに演出しています。どこから準備したものかバースデーケーキもテーブルに並んでいます。彼らの多くは18歳とかで青春謳歌の日々です。そんな陽気な彼らの仲間に加わり、最後の一日の〆が終わりました。
案の定体内時計が働いて、目覚ましの利用も必要なく清々しい朝を迎えることが出来ました。起きたばかりですから、食欲はそんなにありませんが、今からの活動を考えると少しでも体内に固形物を流し込むのが得策です。周囲には早朝登山をめがけて何人かが既に食事を終えて待機中です。さて、まだ外は暗闇ですが、月明かりを見ることが出来ます。そんな中をヘッドランプに頼りながら行動開始です。道は次第に険しくなって行き、所々鎖やロープがはりめぐされています。昨夜の雨で足元は少し滑りやすくなっていますが、ゆっくり登れば問題はありません。30分も進めば足元にラバンラタの小屋を見ることが出来ます。そして、頂上を目指す登山者のトーチライトがまばらに点滅して同じ方向に進んできます。果たして頂上へな何時に到着できるのでしょうか?ガイドの話によると大体3時間の所要時間ということです。となると、夜明けが6時過ぎですから、ご来光には間に合うことになります。まだまだ時間は十分あります。
5時を過ぎると周囲は明るさを増して来ました。これだと、懐中電灯も必要がありません。と同時に今まで見えなかった山の全容を見ることが出来ました。そして、その巨大さと特殊な形に感嘆の声をあげてしまうのです。道は益々勾配を険しくしていきます。ガイドは慎重に我々の一挙一動を見守りながら前になり後ろになりついてきます。頂上が近くなると展望が開け足取りも軽やかになります。4000メートル付近ですから、富士山の高さをはるかに追い抜いています。幸いに我々には高山病の症状はまだ現れていません。これだと頂上制覇も目前です。でも、瓦礫が多くなってきました。足取りは丁寧に一歩一歩確実に運ばなければなりません。さて、何とか頂上に到着しましたが、まだご来光には時間があるようです。私たちがどうも一番乗りのようでした。小屋から頂上までは2時間15分で到着です。歩いているときは感じなかった寒さが頂上では身にしみてきました。ここはどこにも冷たい夜風を遮る場所がありません。頂上からは暗闇の中を所々町の灯をみることができます。そんな中をじっと震えながら太陽の昇るのを待つばかりです。
待つこと30分、ようやくうっすら雲の中から赤みを帯びた線が走りました。刻々と空の色が変化していきます。東を見ると東シナ海の姿もくっきりと見え始めました。次第に今まで見えなかった周囲の景色もはっきりしました。巨大な岩石の塊が聳え立っている光景を目の前にすると、誰もが感激してしまうことでしょう。6時半にはすっかりと夜が明けてしまいました。私たちが下山を開始してまもなく、昨日から顔見知りになった高校生のグループが頂上を目がけてもう一息のところでふうふうあえぎながらやってきました。彼らは昨夜早く寝付かれなかったのでしょうか?朝の出発が大幅に遅れたようで、列もまばらで早い組と遅い組ではかなりの開きがあります。それでも、元気良く彼らは鼻歌まじりで陽気に登っています。彼らの登りは、登山という深刻な部分は切り捨て、まさしく楽しんでいるかのようです。登りは2時間半でしたが、帰りは2時間足らずで基地に到着です。ここでもう一度朝食を食べてから下山をすることになりました。
登った時には気がつきませんが、下山の時ははっきりとその急勾配を感じることがしばしばあります。今回も同様です。登るときには、とにかく前に進むことで必死になり、気がつかないのですが、帰りの道は余裕があり、そのことを始めて知ることにもなるのです。下りの道は急ぐと足を痛める原因となりますから、出来る限りゆっくりと降りるつもりが、つい急勾配でスピードがついてしまいます。休憩をはさんで降りたのですが、結局3時間で下山です。もう、こうなると足はふらふらです。多分に筋肉が痛んできたようです。まあ温泉にでも入れば回復が早いものと睨んで温泉に直行です。12時過ぎには公園事務所でラフレシアがデザインされた登頂証明書をもらい、他の外人2名と相乗りで温泉に向かいました。
この温泉も同じ国立公園の事務所の管轄になっています。建物や公園としての配置は似たようなものがあります。ここの中心は何といっても温泉です。温泉といっても日本人好みの熱い露天風呂とは異なります。原泉はかなり熱いのですが、地元の人々は私たちのように熱湯風呂は肌にあわないようで、水着姿で生暖かいプールに飛び込んでいます。石鹸の使用も禁止されていますから、単にバスタブの中に浸る程度です。それでも、地元の日帰り観光客などで賑わっていました。タイル張りの浴槽(4~5人用)がいくつも並んでいるのです。早朝3時からの活動は一日を長く感じさせてくれました。今日も満足なる日々ですが、どうも足が重く階段を歩く時には不様な姿になってしまうのであります。
夕方になると、キナバル登山で一緒だった地元の高校生グループもやってきました。彼らは小型のバンを貸しきって移動しています。今日が旅の最終日となり、明日は自宅に帰るとの話です。夜になるとバーベキューパーテーを始めました。彼らの中の一人が誕生日だそうで、にぎやかに演出しています。どこから準備したものかバースデーケーキもテーブルに並んでいます。彼らの多くは18歳とかで青春謳歌の日々です。そんな陽気な彼らの仲間に加わり、最後の一日の〆が終わりました。