第9日目イラワジ川下り
パガン行きの船は早朝6時出発です。前日予約していたサイカーは5時に私達を待ち構えていました。宿のオジサンが親切に朝食のセットをナイロン袋に詰めて手渡してくれました。ミャンマーの朝食制度はあくまでもコンプリメント(サービス)として提供されているのですから、食べない人は食べない人で宿は経費節約になります。しかし、朝早く出発だから、パックにして手渡すという親切ぶりに感激せざるを得ません。朝まだ夜が明けない間からサイカーは待ってくれているのも感動です。そんな親切の塊を肌で感じるのがミャンマー旅行の醍醐味なのです。せっかく頂いたゆで卵は超半熟で殻を取って食べるには特殊な技術が必要になりましたが…。
船は定刻に出発しました。外国人は16ドルですからチャットに換算すると10,200チャットです。それに引き換えミャンマー人は600チャットですから20倍弱の開きがあります。ミャンマー人はデッキクラスを指定され、外国人には専用の椅子席が提供されました。トンにはどうも納得いかないようです。かといって私達だけが、別室のふかふかした椅子席に座っているのも気が引けます。結局我々も甲板を利用して、ごろんと横になることに決まりです。船室内は見晴らしが悪く、何時の間にか外人観光客も指定された船室を離れ上甲板にあがり移り行く景色を眺めています。およそ80名の外国人観光客と10人足らずのミャンマー人を乗せて夜明け前のマンダレー港南下の旅が始まりました。中国製の比較的新しい船は進路を南東にむけ、時速20キロでトロトロ出航です。船内には食堂もあり、居心地は悪くはありません。船という乗り物は誰にとっても心が和むものです。いったん出航すると乗客全員が運命共同体になってしまいます。沈没しても同じ、又悪いことも出来ません。荷物がその辺に散乱していても平気でいられるのが船旅の良さといえましょう。
そんな客の中でチャーミングなお姉さんを伴った家族連れがいました。同行している子供達ははにかみやなれど何か話しをしたがっているけはいです。彼らも私達同様パガンにいくとの話です。次第に心が打ち解け、現地の基礎化粧品なるタナカの使い方教室が始まりました。お姉さんのライライ・チュウが手取り足取りで教えています。もう即席美容院の開店のように盛り上がりました。それを見ていた外国人男性も頬を出して、私にも少しくれませんかとおねだりしてきました。ミャンマーでは船のデッキクラスが人と人との触れ合いの場所になりました。何の猜疑心もなく自然に会話が始まり、淡々とした時間が過ぎていきます。太陽が昇って甲板への陽射しが強くなると、占拠していた場所は日陰を求めてすこしづつ移動していきます。外国人専用のふかふか椅子席の船室は単なる荷物置場となって、多くの外人は最上のデッキにあがり、船旅を満喫しています。母なるイラワジ川はとうとうと流れ、田園風景が延々と続いていきます。外国人の中で日本人は私達のみ3人でした。
昨夜は熱に浮かされていたトンですが、朝になるとケロリとして快活さを取り戻しました。時々昼寝をしたり、遠くの景色を眺めたり船の旅を楽しんでいます。話には聞いたことがあるパガンの実際を楽しみにしています。私達も交代でお昼寝です。船を降りるときには例の家族連れが住所を手渡し、「時間があったら遊びに来てください」と声がかかりました。ようやく11時間の船旅で無事パガンに到着です。まずは近くの喫茶店で喉を潤して、馬車で市内にはいることになりました。今日から3日間ここエデンモーテルのお世話になることになりました。
船は定刻に出発しました。外国人は16ドルですからチャットに換算すると10,200チャットです。それに引き換えミャンマー人は600チャットですから20倍弱の開きがあります。ミャンマー人はデッキクラスを指定され、外国人には専用の椅子席が提供されました。トンにはどうも納得いかないようです。かといって私達だけが、別室のふかふかした椅子席に座っているのも気が引けます。結局我々も甲板を利用して、ごろんと横になることに決まりです。船室内は見晴らしが悪く、何時の間にか外人観光客も指定された船室を離れ上甲板にあがり移り行く景色を眺めています。およそ80名の外国人観光客と10人足らずのミャンマー人を乗せて夜明け前のマンダレー港南下の旅が始まりました。中国製の比較的新しい船は進路を南東にむけ、時速20キロでトロトロ出航です。船内には食堂もあり、居心地は悪くはありません。船という乗り物は誰にとっても心が和むものです。いったん出航すると乗客全員が運命共同体になってしまいます。沈没しても同じ、又悪いことも出来ません。荷物がその辺に散乱していても平気でいられるのが船旅の良さといえましょう。
そんな客の中でチャーミングなお姉さんを伴った家族連れがいました。同行している子供達ははにかみやなれど何か話しをしたがっているけはいです。彼らも私達同様パガンにいくとの話です。次第に心が打ち解け、現地の基礎化粧品なるタナカの使い方教室が始まりました。お姉さんのライライ・チュウが手取り足取りで教えています。もう即席美容院の開店のように盛り上がりました。それを見ていた外国人男性も頬を出して、私にも少しくれませんかとおねだりしてきました。ミャンマーでは船のデッキクラスが人と人との触れ合いの場所になりました。何の猜疑心もなく自然に会話が始まり、淡々とした時間が過ぎていきます。太陽が昇って甲板への陽射しが強くなると、占拠していた場所は日陰を求めてすこしづつ移動していきます。外国人専用のふかふか椅子席の船室は単なる荷物置場となって、多くの外人は最上のデッキにあがり、船旅を満喫しています。母なるイラワジ川はとうとうと流れ、田園風景が延々と続いていきます。外国人の中で日本人は私達のみ3人でした。
昨夜は熱に浮かされていたトンですが、朝になるとケロリとして快活さを取り戻しました。時々昼寝をしたり、遠くの景色を眺めたり船の旅を楽しんでいます。話には聞いたことがあるパガンの実際を楽しみにしています。私達も交代でお昼寝です。船を降りるときには例の家族連れが住所を手渡し、「時間があったら遊びに来てください」と声がかかりました。ようやく11時間の船旅で無事パガンに到着です。まずは近くの喫茶店で喉を潤して、馬車で市内にはいることになりました。今日から3日間ここエデンモーテルのお世話になることになりました。